ゼニアについて
「ゼニア」というブランドをご存じですか?ゼニアは、正式には「エルメネジルド・ゼニア」と呼ばれるイタリアのファブリックブランドです。日本にも自前のショップを構えていますが、その優れた生地は、数々のファッションブランド、オーダーメイドスーツに使用されています。
ゼニアとは
エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)は、ファッションの国・イタリア発の高級ファブリックブランドです。世界中に店舗を出店していて、日本にも百貨店を中心に20以上のショップを構えています。スーツやジャケットをはじめとするメンズのファッションアイテムで知られていますが、やはり、ゼニアの名前を世界的に知らしめたのは、その上品でクオリティの高い生地です。なんとも美しいツヤを持つゼニアの生地には、世界中のセレブリティやエグゼクティブが魅了されています。現在は、スーツやジャケット以外にもウォレットなどのファッション小物も扱っており、ファッションブランドとしての顔のほうが目立っているかもしれませんが、元々はこのようにファブリックメーカーとして創業し、そして現在まで、「アルマーニ」や「ヒューゴボス」などの高級ファッションブランドやテイラー向けに、ハイクオリティなファブリックを提供しつづけてきました。ゼニアの生地のシェアは、高級メンズアパレルの約3割を占めており、業界のトップランナーともいえるでしょう。
ゼニアは、オーストラリアなどにある契約農場で生産された原毛をイタリアに輸入し、イタリア国内で、厳重な生産管理の下、最高品質の生地に仕上げています。世界中の伊達男があこがれるファッションブランドであり、ファブリックブランドでもあるゼニア。つづいては、ゼニアの歴史についてご紹介します。ゼニアは、創業以来、そのハイクオリティを持つファブリックで、数々のラグジュアリーブランドとの関係を深めてきました。
ゼニアの歴史
ゼニアを語るうえで、創業者である「エルメネジルド・ゼニア」に触れないわけにはいきません。
創始者「エルメネジルド・ゼニア」
時計を製造していた家庭に生まれたエルメネジルド・ゼニアは、1910年、生地工場を立ち上げます。織機4台の簡素な工場の立ち上げは、エルメネジルドがわずか18歳のときでした。しかし、この工場は火事により焼失。エルメネジルドは、ビエラ近郊にウール工場を新たに再建します。この工場は、アルプスの豊富な天然水により、洗浄や染色といったウールの生産工程に理想的な立地に位置していました。この工場では、現在もゼニアの生地が生産されています。エルメネジルドは、比較的早くから、イタリア国内だけではなく、海外を念頭に商売を行うという視野を持ってビジネスを行っていました。これは、「材料は海外、加工はイタリア」という現在の生産サイクルの基になった考え方だといえるでしょう。
第2次世界大戦前の1938年には、すでにアメリカへの輸出を開始し、その後10年も経たないうちに、ゼニアの生地は40以上の国で販売されるようになります。この速いペースでの成長を支えたのは、ハイクオリティを追求するブランド戦略です。ゼニアは自社が持っていた販売ルート以外にも、世界的な高級ブランドに生地を供給するルートを作り上げました。
生地の生産というと、イギリスのメーカーが有名でしたが、ゼニアの生地は、イギリスのブランドが採用していることでも知られています。「ポールスミス」や「バーバリー」は、自国のメーカーの生地ではなく、ゼニアの生地を使用しているのです。
その後、1960年代にゼニアの経営は息子たちに引き継がれます。彼らが現在のゼニアのビジネススタイルを作り上げた立て役者たちです。
スーツとゼニア
ゼニアがスーツで知られるようになったのは、エルメネジルドから息子のアンジェロとアルドに経営が引き継がれてからです。それまでゼニアは、生地を生産するだけで、服は製造していませんでした。現在、多くの男性があこがれるゼニアのスーツは、ミラノ郊外に建てられた工場が稼働を始めてからです。この工場からは、最高品質の生地を使って、スーツやジャケットのほか、シャツやパンツ、コートなどのコレクションが生み出され、後の既製服販売(プレタポルテ)への足がかりとなります。70年代前半には、カスタマイズ可能なオーダーメイドスーツ「ス ミズーラ」の事業を開始。これは現在のゼニアが行っているオーダーメイド事業の源だといっていいでしょう。
最高品質、そして最高のデザインを軸としたゼニアの洋服は、イタリア国内で賞賛されるとともに海外へも広がっていきます。そして、エルメネジルドの孫に当たる世代が、現在のラグジュアリーブランドとしてのイメージを定着させるとともに経営を拡大させた立役者です。
現在のゼニア
エルメネジルドが基礎を作り、息子たちが広げたビジネスは、孫に当たる世代が現在の経営を担っています。ゼニアがラグジュアリーブランドとして広く認知され、先進国以外の発展市場への出店を拡大したことは、この世代の功績だといえるでしょう。現在、ゼニアの中心的な市場のひとつにあげられるのが中国ですが、ゼニアがこの地に進出したのは、まだ中国経済が今のような強さを持つ前の1991年です。このような先見の明を経営陣が持っていたことは、現在のビジネス拡大に寄与したことは間違いありません。
現在のゼニアは、スーツやジャケットのほかに、シューズ、ネクタイ、ベルトなども取り扱っています。ゼニアは元々、シューズやファッション小物生産のためのリソースは持ち合わせていないため、買収や、他社との合弁会社設立によりビジネスを拡大してきました。
そのほかにもゼニアは、ライセンス商品の販売にも力を入れています。下着やメガネ、香水など、元々のファブリックメーカーのビジネスとはかけ離れた分野にも進出していますが、それはやはり、これまでに築き上げてきた「ラグジュアリー」のイメージがあるからこそなのではないでしょうか?
2003年には、「エルメネジルド・ゼニア」のジュニアブランド的な位置づけのブランド「Z ZEGNA」をスタート。メインブランドよりもモダンなスタイルが意識されたラインアップになっていて、価格も抑えられています。
このようにゼニアは、マルチなラグジュアリーブランドとして世界的に知られるようになりましたが、やはりゼニアの本当の魅力は、そのファブリック、そしてスーツやジャケットにあります。ここからはいよいよ、ゼニアの生地やその特徴についてのお話です。
ゼニアのスーツに使われる生地
ファブリック工場として設立されたゼニア。すでに触れたとおり、その生地は、数多くの高級ファッションブランドが使用するほど、そのクオリティには定評があります。当然、世界中のテイラーでもゼニアの生地は使用されていて、日本でもゼニアの生地でスーツのオーダーメイドが可能です。
ゼニアでは、数多くの生地をラインアップしていて、それぞれに特徴が異なります。ここからは、主なものをピックアップしてご紹介していきます。
トラベラー(TRAVELLER)春秋・スリーシーズン
「トラベラー」は、その名のとおり、旅するビジネスマンのために作られた生地です。スーツケースにたたんで入れておいても、なかなかシワにならないことが特徴です。これには糸の「撚り」が関係しているといわれています。ハンガーに掛けておけば、シワができてしまっても1日で元に戻るともいわれるトラベラーの生地。ゼニアのラインアップの中でも、もっともよく知られる生地のひとつです
エレクタ(ELECTA)冬
「エレクタ」は、トラベラーと並び、よく知られている生地です。このエレクタだけが、1929年の発売以来、一切のモデルチェンジが行われることなく現在まで販売がつづけられており、ゼニアの中でも定番中の定番といっていい生地になるでしょう。先にご紹介したオーダーメイドスーツ「ス ミズーラ」で使用される生地でもあり、その平織りと綾織りをミックスした混合織りが、エレクタにしかない上質な風合いを実現しています。
クールエフェクト(COOL EFFECT)夏
「クールエフェクト」は、その名前からも想像できるとおり、涼しさが追求された、機能性生地です。太陽光線を8割反射するとともに、生地表面の温度を約10℃も下げられる能力を持っています。夏にもスーツは手放せないというビジネスマンにとって、大きな味方になってくれる生地は、特別な加工技術により、夏における「涼しさ」を実現しています。
ハイパフォーマンス(HIGH PERFORMANCE )夏
「ハイパフォーマンス」は、日本のジメジメとした厳しい夏にぴったりの、とても軽量な生地です。弾力性のひじょうに強い糸が使われているので、シワになりにくいという特徴があります。伸縮性もよいので、アクティブに夏を駆け回るビジネスマンに最適な生地だといえるでしょう。
ハイパフォーマンスリネン(HIGH PERFORMANCE LINEN)夏
ハイパフォーマンスに10%の麻を混ぜた、真夏に最適な生地。それが「ハイパフォーマンスリネン」です。さらさらとした着心地と、麻混なのにシワになりにくいことが特徴です。こちらも日本の夏におすすめです。
アメージング(AMAZING)夏
「アメージング」は、前出のクールエフェクトと同じように夏物の生地です。基本的にはビジネスを意識した暗めの色が多いのですが、柄物も多いので、ひと味違うスーツが欲しい方におすすめします。
トロピカル(TROPICAL)夏
こちらの「トロピカル」も、そのネーミングから連想できるように、夏物の生地です。ゼニアの夏物生地の中では、定番といっていいでしょう。比較的価格が抑えられているので、ハイクオリティな夏物生地をリーズナブルに手に入れたい方や、初めての夏物スーツのオーダーにおすすめです。
トラベラーシルク(TRAVELLER SILK)春秋・スリーシーズン
「トラベラーシルク」は、シルクを混ぜて混合率をウール9対シルク1としたトラベラーです。ノーマルのトラベラーよりも40グラム軽量で、シルク由来の光沢がとても印象的。糸がひじょうに細く、繊細な柄表現ができる生地です。
トロフェオ(TROFEO)春秋・スリーシーズン
「トロフェオ」の魅力は「軽さ」です。とても繊細な、撚りの効いた糸が使用されていることが軽さの秘密だといわれています。ゼニアのラインアップの中では、若者から50代まで、世代を選ばずに人気を得ていることも特徴的です。トロフェオは春と秋の2回発売され、どちらのシーズンも生地の重量や厚さに違いはほとんどありません。起毛があるかどうかがポイントです。春のトロフェオには起毛がありません。春秋ものでカラーは異なります。春は明るめのカラー、秋は落ち着いたカラーで展開されます。どちらのシーズンも、繊維が持つ独特の光沢が魅力的で、これも人気の秘密だといわれています。
トロフェオデニム(TROFEO DENIM)春秋・スリーシーズン
「トロフェオデニム」は、デニムとはいうものの、ウールでできた素材です。ウールを使ってデニムのような質感を実現していることが、このネーミングの由来だといえるでしょう。デニムではないので当然、やわらかく、ツヤがあることが特徴です。色落ちやシワへの強さも持っています。2017年にラインアップに加えられた、かなり新しい生地です。
15ミルミル15(15milmil15)春秋・スリーシーズン
「15ミルミル15」は、ゼニアの中でももっとも高いグレードを誇る生地です。ラインアップ中でも、一二を争う細さの15ミクロンの原毛により編み込まれる生地は、強さを持ちながらも、シルクのようになめらかな質感を持つことが特徴です。もっとも高いグレードなこともあり、そのお値段も飛び抜けており、プレタポルテの価格は50万円を超えます。
14ミルミル14(14milmil14)冬
「14ミルミル14」は、さきほどの15ミルミル15よりも細い14ミクロンという径の糸を使用して作られる厚手の冬用生地です。ふっくらした温かさを持たせるため、この超極細の糸を大量に使って仕上げています。このことからもわかるとおり、とても生産量が少なく、貴重です。カシミアが若干含まれており、97%はウールとはいえ、とても軽く、なめらかな肌触りが魅力的です。
ヘリテージ(HERITAGE)冬
「ヘリテージ」は、冬場専用の生地です。ゼニアの生地の中では珍しく、太めの糸が使われていることが特徴です。レトロ感があり、大人の雰囲気を出したい男性に最適ですが、冬物なので着られる期間が限られることが難点です。
トロフェオカシミア(TROFEO CASHMERE)冬
カシミアが5%混ぜられた、最高のウールと最高のカシミアによる温かさが魅力的な生地。これが「トロフェオカシミア」です。以前は比較的厚みのある作りでしたが、トレンドの動向に合わせて、近年は薄さが強調された軽いスーツに仕上げられています。通常のトロフェオよりも、カシミアが混ぜられている分、やわらかでなめらかな質感が特徴です。
ゼニアの生地の特徴
ここでお話しするのは、ゼニアの生地の全般的な特徴です。ゼニアは、すでにご紹介しているように、強い品質へのこだわりを持っています。オーストラリアの契約農場から購入した100%ナチュラルな繊維をさらに選び抜いて、本国イタリアの工場で生地として仕上げています。着心地、デザイン、トレンドなど、すべての要素が兼ね備えられた生地は、実はブランドとして派手に主張しているわけではありません。自社製品ならともかく、ほかのラグジュアリーブランドで使われているゼニアの生地にゼニアの名前はありません。そんなところも玄人好みのブランドであることを感じさせます。
ゼニアの生地が持つ、ほかとはまったく異なる特徴は主にふたつあります。
ひとつ目は「ツヤ」です。ゼニアの生地には、何か生地の内側からしみ出してくるような光沢が備わっています。その光沢はギラギラとした安っぽいものではなく、羊毛繊維そのものが持つ光沢なのです。このツヤは、クオリティの高い繊維でなければ感じられません。
ふたつ目は「触感」です。ゼニアの生地はウールで作られていますが、このなめらかさはウールというよりはカシミア的です。お肉ではありませんが、実は羊毛も部位によりその特徴は異なります。ゼニアの生地に使われるウールは、羊の肩などの、品質が高い部位の羊毛から作られます。カラーや強度、そして密度などをチェックし、厳選された羊毛だけが製品に使用されます。中でもゼニアが強くこだわっているのが、羊毛のちぢれ具合です。細かく、そしてちぢれた羊毛を厳選して、ツヤやなめらかさとともにハリのある生地に仕上げています。
ゼニアが初めてなら・おすすめの生地
ゼニアには数多くの生地があるため、初めての場合は少し選びにくさを感じると思います。代表的な生地についてはすでにご紹介しておりますが、ここでは「初めてのゼニア」であることを念頭に、おすすめの生地を紹介していきます。
まずはトロフェオです。質感や雰囲気、着心地などを総合的に考えると、トロフェオで間違いありません。トロフェオは、年2回、春と秋に発表されるため、選択肢がとても多いこともおすすめする理由です。夏のもっとも暑い時期を除き、着られる時期が長いので、最初のゼニアとして選びやすいでしょう。トロフェオで1着スーツを仕立てておけば、ビジネスシーンにおいて幅広く活躍してくれます。
つづいておすすめしたいのはクールエフェクトです。こちらは夏物の生地ですが、機能性が付与されており、真夏の太陽の下でも快適に過ごせます。ほかにも夏物の生地はありますが、一番人気はこのクールエフェクトです。2010年に発売されて以降、すでに定番として認知されています。
もうひとつおすすめするとすればエレクタになるでしょう。ゼニアのラインアップの中でも、定番中の定番とされる生地です。秋冬物の生地で、シワに強く、耐久性が高いという特徴があります。ラグジュアリーな雰囲気をかもし出すツヤを持ちながらも、比較的価格は抑えられているので、初めてのゼニアとしてはおすすめの生地だといえます。秋から春先まで長く着られるので、コストパフォーマンスを求めるのであれば最適な生地だといえるでしょう。
そのほか、シワになりにくく、出張族ならぜひ持っていたいトラベラーも、ゼニアの入口としてはいい選択肢です。
しかし、これらはあくまで生地なので、スーツに仕立てる必要があります。ゼニアのスーツはゼニア直営の店舗を利用するか、「アステッドコーキン」のようなオンラインテイラーで手に入れられます。
ゼニアのスーツ
ゼニアのスーツは、それこそ一国を代表する政治家やセレブリティが好んで着用するほどのラグジュアリースーツです。そのため、「安く購入する方法」といったものはあまり存在しません。(あとでご紹介します!)
ラグジュアリーブランドのスーツというと、「アルマーニ」「ヒューゴボス」「エルメス」「ラルフローレン」などがよく知られていますが、30万円程度は費やさないと仕立てられないでしょう。
ゼニアのスーツも、ゼニアではこのぐらいのお金を出さないと仕立てられません。
ゼニアのスーツはなぜ高くても売れるのか
しかし、これだけ高額にもかかわらず、ゼニアのスーツは売れに売れています。その理由は、好んで着用している人たちが裕福だからでしょうか?それも理由のひとつかもしれませんが、そこにはもっと明確な理由があります。「生地」、そして「スタイル」です。
生地の特徴についてはすでにご紹介しましたが、その生地の特徴自体が高くても売れる理由といっていいでしょう。世界を股にかけて飛び回る政治家やセレブリティ、ビジネスピープルは、ゼニアのこだわりが詰まった生地を理由にゼニアのスーツを何着も作ります。ゼニアだからこそのツヤ、なめらかな肌触り、そしてイタリアらしさと遊び心が感じられるデザイン、着心地など、すべてにおいて卓越した生地の特徴が、多くの人々を虜(とりこ)にしています。
ゼニアのスーツが高くても売れる理由。もうひとつはスタイルです。ゼニアのスーツには、特徴的なラインが用意されています。着心地を損なわず、形やラインが美しく保たれるシルエット、そしてどんな人でも着こなせるような作りが、ゼニアのスーツの魅力なのです。そのラインについてかんたんにご説明しておきましょう。
- クラシコライン
流行に左右されない、オーソドックスであり、メインとなるラインです。
- フィレンツェライン
若干、ウェストが絞られた、クラシコラインよりもエッジの効いたシルエットのラインです。
- ローマライン
オーソドックスながらも、肩に余裕を持たせたラインです。
- カプリライン
軽さを追求した作りで、裏地やパッドをあまり使わない春夏向けのラインです。
- トリノモデル
肩パッドを入れて胸板を強調。さらにウェストを絞ったマッチョな雰囲気が強調されたラインです。
ゼニアのスーツは、このように形状やラインが意識されて作られています。生地へのこだわり、そして高いレベルの縫製技術が注ぎ込まれているため、ゼニアのスーツはどうしても高価になってしまいますが、だからこそ売れるのです。
ゼニアのスーツの着こなし方
ここでゼニアのスーツの着こなし方について考えてみましょう。すでにご紹介したとおり、ゼニアのスーツは、主に「スリーシーズン」「夏物」「冬物」の3種類に分けられますが、ここでは「春夏」「秋冬」で考えてみます。
- 春夏
春物と夏物は、カラーやデザイン的に明るめのものが多いので、それを意識して着こなすことが大切です。人気のトロフェオは比較的しっかりとした生地ですが、そのツヤをいかすとよいでしょう。明るいブルーやグレー系の生地には、同色系や薄いブラウン系のシャツやタイがよく合います。
トロピカルやクールエフェクトなどの夏が主体になる生地は、ライトグレーなどの軽めのカラーがおすすめです。さわやかさを感じさせるホワイトのシャツや、ホワイト系のカラーが入るレジメンタルストライプのタイなどを合わせてみましょう。
- 秋冬
ゼニアの秋冬物のカラーは、全般的にダーク系のものが多くなります。ビジネスシーンにおいて定番の人気を誇るエレクタは、濃いめのネイビーなど、少し重さを感じるようなカラーを選ぶと、落ち着いた雰囲気を出しやすくなります。ブラウン系の入ったタイを選ぶと、季節感と同時に知的な雰囲気も出せるでしょう。
ほかのブランドとのかかわり
すでにご紹介しているとおり、ゼニアは数々のラグジュアリーブランドに、その生地を提供してきました。ここからは少しゼニアとは離れて、ゼニアとかかわりのあるラグジュアリーブランドをご紹介していきます。
- アルマーニ(GIORGIO ARMANI)
スーツといえば知らない人はいない「アルマーニ」。「GIORGIO ARMANI(ジョルジオアルマーニ)」のほかに、「EMPORIO ARMANI(エンポリオアルマーニ)」などのラインを展開しています。メインラインとなるジョルジオアルマーニは、ゴージャスでデザインにかなり傾倒した作りなので、どちらかというとパーティーなどが向くスーツです。ゼニアとは長年にわたる提携関係にあり、ゼニアの生地が使われているだけではなく、縫製もゼニアが担当しています。
- ブリオーニ(Brioni)
そのスーツは世界最高峰とも表されることの多い「ブリオーニ」。1945年創業の、イタリアの紳士服メーカーです。イタリアらしく豪華で華麗なスーツは、すべて手作業にて縫製されています。「007」シリーズでジェームス・ボンドが着用したことでも知られるブリオーニのスーツですが、比較的どんなシーンでも着られる、オーソドックスなスタイルが多いことが特徴です。ゼニアをはじめとする最高峰の生地を、熟練の職人技で仕上げています。
- キートン(Kiton)
「キートン」も、ブリオーニと並んで世界最高峰と呼ばれることの多い、最高のスーツを作る高級紳士服ブランドです。そのスーツは、1着50万円を超えるともいわれています。ゼニア同様、キートンのスーツも、政治家やセレブリティに愛用されており、多くの人にとっては「あこがれ」といってもいいブランドです。ファッションにおいては特に妥協しないイタリアのもの作り。その製作工程には、職人の繊細な手仕事が取り入れられています。キートンの中でも上級クラスのスーツには、ゼニアの生地が使われています。
- トムフォード(TOM FORD)
「トムフォード」は、過去にグッチなどのデザイナーを歴任したトムフォードによるブランドです。グッチを経営難から救った人物としても知られています。トムフォードは、2004年に誕生した比較的新しいブランドですが、やはりそこは知名度の高いデザイナーのブランドです。ブリオーニのスーツ同様、007でジェームス・ボンドがトムフォードのスーツを着用しています。この新進ラグジュアリーブランドとゼニアの関係も深く、スーツはゼニアの縫製工場で作られています。
仕立てがゼニアの命です
このように、ゼニアの生地は、世界最高峰ともいわれる数々のブランドのスーツに使用されています。これは、ゼニアの生地だけではなく、デザインや縫製のよさが最高のスーツを作り出すという証しだといえるでしょう。
しかし、1着50万円となると、ある程度の高給取りでないと手に入れることはなかなか難しいと思います。ビジネスの世界に生きる男なら、どうしてもまとってみたいゼニアのスーツ。どうにかリーズナブルな価格で手に入れる方法はないものでしょうか?
ゼニアのオーダースーツならアステッドコーキン
ゼニアのスーツを手に入れられる場所は、ゼニアの店舗だけではありません。ゼニアの生地を取り扱うテイラーでも作れます。中でも、もっとも手軽に、そしてぴったりフィットするスーツを作れるのが、インターネット上ですべてが完結するオンラインテイラー「USTED KOUAHKINN(アステッドコーキン)」です。
「インターネットですべてが完結するのにぴったりフィットする?」
不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これは事実です。ただし、ひとつだけやることがあります。採寸です。
採寸の方法は2種類あります。ご自身でスーツのサイズを測り、フォームに入力する方法。そしてお気に入りのスーツをアステッドコーキンまで送る方法です。お気に入りのスーツを送る方法なら、このスーツを基にして仕立てることができるので、まさしくぴったりサイズのスーツが作れます。それでも不安だという方には、サンプルスーツの貸し出しも行っています。ゼニアの生地でスーツを作るなら、アステッドコーキンにおまかせください。
アステッドコーキンでは、ゼニアのほか、世界で愛される「カノニコ(CANONICO)」などの最高級生地でスーツを仕立てることが可能です。アステッドコーキンでは、これらの生地を厳選した日本国内の工場で縫製し、仕上げています。最高級のスーツをもっと手軽に。ゼニアの生地でスーツをオーダーするなら、アステッドコーキンをぜひご利用ください。